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浣腸(かんちょう)で腸に穴?!

 

 今年2月”便秘の患者さんに看護師が浣腸を行い、過って直腸に穴を開ける事故があった”という新聞報道がありました。本来浣腸は患者さんがベッドで横たわった状態で行う事になっています(添付文書にも記載あり)が、この事例では立った姿勢で浣腸が行われていました。

 

 浣腸は病院だけでなく、施設や在宅など介護の現場でもよく用いられています。ところが立ったままでチューブを挿入すると、チューブの先端が直腸の壁に当たりやすく、穴があいてしまう危険性が高くなるのです。実際に事故が複数報告されたため、これまでも繰り返し「安全情報」が出されてきました。
 中には患者さん自身が立位を希望した場合もあったそうですが、過去の教訓を踏まえて作られた「ルール」は実施側も受ける側も守ることが安全の大原則なのです。

 

西淀病院 医療安全管理室
 河瀬 留美