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西淀病院医療安全管理室だより

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地域の皆さんと一緒に「患者安全」を作るとは・・・

 

 2017年8月から西淀病院医療安全管理室長に就任している落合です。日本の医療安全元年は1999年です。横浜市立大学医学部付属病院で心臓手術と肺手術の患者を取り違えて手術するという医療事故が発生しました。この年から、医療事故は「あってはならないもの」から「誰でも間違えることを前提に、安全を確保できるシステムを見直し、将来のエラーを減らす」という方向に舵が切られました。医療安全というと「病院の安全」のような響きがありよくないということで、今は「患者安全」と呼ぶようになっています。

 最近の西淀病院での事例を挙げると、在宅で点滴するために、ご家族に実物の点滴ルートを用いて練習して頂いていますが、今回その練習に使ったルートを誤って患者さんにつないでしまうということが発生しました。患者さんの治療に全力を尽くしながら、ご家族とその情報を共有して謝罪し、再発予防について議論しています。すぐに解決できない問題もありますが、丁寧に振り返りながら、組織的に安全文化をつくっていけるように取り組んでいます。

 現在、患者安全は職員だけではなく、「患者さんや地域の皆さんと一緒に取り組むこと」が重視されています。今回の事例でも、患者さんご家族から有意義な意見を数多く頂きました。今後とも淀協・西淀病院の患者安全に力を貸して頂きたいと思っております。これからもよろしくお願い致します。

 

西淀病院 医療安全管理室町
 副院長 落合甲太