薬の副作用は医師の責任ですか?
今回は少し難しいお話です。
あなたに重大な薬の副作用が起こったら、処方した医師の責任を問えるでしょうか??
一般的に「医療事故」とは、「患者さんにとって本来の目的と異なる有害反応の全て」を指しますから、副作用も「医療事故」と言えます。
ただし、「医療ミス」かどうかは別問題です。手術の合併症と同様に、ある確率(千人に1人など)で起こると判っている副作用の場合、事前に十分な説明をしていれば、医師に責任を問うことは困難です。
自分を守るためにも、十分説明を聞き、「副作用?」と思ったら、早めに薬剤師などに相談しましょう。また、お薬手帳に、いつから、どのような症状が起こったか等を記録し、医師・薬剤師等と情報を共有しましょう。
一方医療者側は「ミス」による重大被害は絶対に防止しなくてはいけません。これについては、また別途紹介します。
西淀病院 医療安全管理室
河瀬 留美