2017年は、「日本国憲法」が生まれて70年にあたります。
そして、西淀病院も同じく70年の誕生日を迎えました。既に70周年を記念して2017年2月、御幣島には、「いのちの平等」西淀病院開設の地という石碑が建立されました。
現在、「物語・西淀病院の70年」という冊子の発行と「老人保健施設・よどの里」の1階に「淀協歴史記念館」の開設を準備しています。70年の歴史は、先駆的な医師・看護師など職員の貢献、地域の方多くの方の参加や区内の諸団体との共同の営みなしには、発展させることは出来ませんでした。
会員さんの中で、お持ちの資料・書籍・写真など、ご提供いただければ、「冊子」と「記念館」を充実したものに、出来ると思います。
※お問合せ TEL 06-6476-4511(長瀬)
”侵略戦争の砦”から”平和・いのち・健康を守る砦”へ
記念碑設立運動に寄せて
淀協・西淀病院70年宣言
私たちは、今後一切戦争をせず、どの人も等しく人間として生きる権利があることを定めた日本国憲法が施行される3か月前、1947年の2月10日、西淀川労働会館附属西淀病院として設立され、今年70年を迎えました。
戦前の無産者診療所運動を源流とし、戦後、飢餓と貧困の中、労働組合、地域住民と進歩的な医師・医療従事者の力により淀協・西淀病院は誕生しました。
私たちは、この70年、日本国憲法とともに歩んできました。また、民医連に結集し、“いのちの平等”を求め続けてきた70年でした。
歴史を振り返ると、地域や国民の要求と運動が前進する時には、私たちもまた、前進してきました。公害・労災職業病の運動、老人医療費無料化実現、淀川准看護学院設立、新病院建設、診療所や介護事業の新たな展開、医療技術の獲得、自前の医師・看護師など医療従事者の養成などがそのことを示しています。
要求実現のためには、政治を変えることにも積極的に挑戦し続けてきました。
これらはすべて淀協のDNAです。
一方、医療や社会保障の後退をすすめる政治のもと、営利を目的とせず無差別・平等の医療と介護を進めることは並大抵なことではありませんでした。
しかし、地域の人びと、健康友の会、西淀川医療労働組合との協力・共同の力で経営を守り、事業と運動、人づくりを今日まですすめることが出来ました。
格差と貧困がすすみ、少子・高齢社会が到来しています。医療・介護の営利化・市場化がすすめられ、平和憲法、民主主義が危機に瀕しています。
私たち淀協は、地域の人たちの苦難を自らの課題として受け止め、地域の健康増進、人権を守ることに積極的に貢献する病院・事業所であり続けたいと思います。憲法を守り、平和な社会をつくるために積極的に貢献していきます。
私たち淀協は、平和と人権を希求する地域の多くの人びととともに、これからもまた80年、100年に向かって歩み続けます。
2017年11月23日
淀川勤労者厚生協会