お知らせ

第7回西淀川食料無料市場(フードバンク)開催報告

フードバンクTOP西淀川

 

 新型コロナウイルス感染症拡大第6波が落ち着きかけている中、第7回西淀川フードバンクを、3月19日(土)14時~16時に、もと歌島橋バスターミナルで開催し、350名(子ども含む)の方が利用しました 。

 生活・健康アンケートには273件の回答が寄せられました 。開始時には150名ほどの列ができました。

 

 

 利用者の年齢層は、子ども連れの若い世代の来場が前回に引き続いて目立ちました。長引くコロナ危機で、市民生活の困窮が改善されていないことが見えてきます。

 若い世代の来場者も引き続き目立った中、若者への給付金等公的保障が不十分なことへの怒りの声もアンケート対話で聞かれました。

 

 

 フードバンクに参加したボランティアは、前日準備34人・当日75人(のべ109人)の協力を得ました。SNSでフードバンクを知った人も複数参加。西淀病院からは、福島院長と豊川医師(初)が参加、医療相談でじっくりと来場者の声を受け止めていただきました。

 

 また、西淀病院の医事課や相談室を始め、事務系職員(新入事務職員含む)の参加も多数あり、来場者アンケートの点検を通して、相談コーナー案内で奮闘していただいた結果、毎回取り組んでいる「何でも相談会」に 、7件(医療・健康4、生活3)繋げることができました。

 

「生活保護 や自立支援相談窓口での相談歴がある方は 、就職活動をしているがなかなか決まらず、ケースワーカーに皮肉やキツイ言葉を かけられたのがトラウマとなり、引っ越し先の区役所に相談に行けない」

 

「体調が悪く、バイト先で自己否定されて度々仕事をクビになり、自信が持てない。孤独感の中この先どうなるのか不安。夢は会社に勤めること」

 

「 子どもが自閉気味で通院中。仕方がないと思いつつも悩む中で自身の感情をコントロールできないこともあり涙が出るシングルマザー」等 、

 

 コロナ危機による失職・賃下げ等で生活苦に陥る中、精神的に病んでしまうことや生きていくための糧を奪われた人たちが減っていない ことを実感しました。

 また、権利としての生活保護も行政の窓口で水際対策に会い利用ができない等、公的生活保障の不十分さも改善が求められます。

 

 子どもコーナーでは、この時期にランドセルが二つ持って帰られる事例もあり 、コロナ危機が子どもの学ぶ環境にも格差を生んでいる実態も続いています。

 

 今回のフードバンクも、企業、生協 、津軽農民組合、農民連や個人から食料・物資の支援や寄付を頂きました。

 

 フードバンクを通して、

 

  1. 生活基盤が悪化した人々が若年層でも増えて、どの世代でもコロナ禍を契機にいっそう生活困窮が増していること。とりわけ、ひとり親世帯での困窮度合いが高いこと。
  2. 生活苦で先行きの見通しが立たず、精神的苦痛や不安を感じていることがより鮮明になっていること。
  3. 生活の糧が絶たれた時のセーフティーネット・生活保障制度の重要性が増していること。

 が見えてきます。

 

 今回の利用者数は、今までの規模から見たら少なかったのが、気がかりです。必要な人たちにフードバンクを知らせる取り組みでの工夫が求められます。コロナ危機で困っている人たちの、生活支援と生活再建へ少しでも役に立てる社会連帯の取り組みとして継続していくと同時に、「共助」だけでなく「公助」の更なる拡充も求めて行きたいと思います。

 

 

みなさんのさらなるご協力をよろしくお願いいたします。

 

2022年3月24日
西淀川区フードバンク実行委員会