新型コロナウイルス感染症拡大第6波の兆しが見えるなか 、第6回西淀川食料無料市場(フードバンク)を 、12月29日(水)11時半~13時半に西栄寺駐車場で開催し、350名(子ども含む)の方が利用しました。生活・健康アンケートには267件の回答が寄せられました。
利用者の年齢層は、子ども連れの若い世代の来場が前回にも増して目立ちました。長引くコロナ危機で市民生活の困窮度合いが増していることが見えてきます。開始時には150名ほどの列ができました。
フードバンクに参加したボランティアは、前日準備参加者も含めてのべ120人の協力を得ました。西淀病院からは福島院長を先頭に研修医や医学生をはじめ多くの職員が参加、受付では黒部医師が「支援を必要としている人はいないのか」来場者一人ひとりと対話し、相談コーナーや事後フォーローへ繋がるように対応していただきました。
初めて参加したボランティアからは「若い世代や子ども連れの来場者が思った以上に多かった」等 、コロナ危機がもたらす問題の大きさに驚く感想が寄せられました。
毎回取り組んでいる「何でも相談会 」では11件(法律相談1件、医療費相談1件、労働・生活相談9件)の相談を受けました。
「手持ちのお金がなくなるなんて思いもしなかった」「子どもに食べさせるために自分の食事を我慢している(シングルマザー)」等、コロナ危機による失職・賃下げ等で生活苦に陥る事態がさらに広がり、生きていくための糧を奪われた人たちが増えていることを実感しました。
また、生活保護基準引き下げや年金引下げ等の影響で生活苦となり、フードバンクを利用せざるを得ない事例もあり、公的生活保障の不十分さも改善が求められます。
子どもコーナーでは、ランドセルや文具も受け取っていかれる方もいて、コロナ危機が子どもの学ぶ環境にも格差を生んでいる 実態も深刻さを増していると感じ取れます。
今回のフードバンクも、区役所、社会福祉協議会、地元企業、区内子ども食堂、NPO法人西淀川インターナショナルコミュニティ等へ協力を呼びかけ、地元スーパー、市民生協、農民連から食料や物資の支援を頂きました。
また、NHKや読売新聞からの取材もあり、コロナ危機による「格差」と「貧困」問題の実態掘り起しと改善に向けての問題提起を期待するものです。フードバンクを通して、
コロナ危機で困っている人たちの、生活支援と生活再建へ少しでも役に立てる社会連帯の取り組みとして継続していくと同時に、「共助」だけでなく「公助」の更なる拡充も求めて行きたいと思います。
みなさんのさらなるご協力をよろしくお願いいたします。
2022年1月20日
西淀川区フードバンク実行委員会