新型コロナウイルス感染拡大第5波のさなか、第5回西淀川食料無料市場(フードバンク)を、10月16日午後2時~4時に西栄寺駐車場で開催し、500名(子ども含む)の方が利用しました。午後2時の開場時に350人を超える列ができました。
フードバンクに参加したボランティアは、前日準備参加者も含めてのべ130人の協力を得ました。毎回取り組んでいる生活・健康アンケートには430件の回答が寄せられました。
利用者の年齢層も様々で、子連れの若い世代、シングルマザー、外国籍の人、コロナで失職した人、SNSで知り遠方から来た人と、長引くコロナ危機で市民生活の困窮度合いが増していることが見えてきます。とりわけ、IT関連の仕事に就いていた人で、収入が100万円も減った方が家族全員で来場されるなど、コロナ危機で仕事がなくなり、生活苦に陥る事態が広がっていることをあらためて実感しました。
また、要望の高かったランドセルや文具について、健康友の会等が寄贈を呼びかけたところ、集まったランドセル24個中18個が受け取られていかれました。コロナ危機が子どもの学ぶ環境にも、格差を生んでいることを象徴するものでした。
そして、恒例の何でも相談会では4件(労働相談1件、法律相談1件、健康相談2件)の相談を受けました。そのうち、労働相談は継続的に対応しています。
今回のフードバンクも、区役所、社会福祉協議会、地元企業、区内子ども食堂、NPO法人西淀川インターナショナルコミュニティから継続して協力を頂いたこと、新たに食料を寄贈していただいた企業を含め、少なくない地元企業、スーパー、市民生協や市民運動団体、津軽農民組合から食料や物資の支援を頂きました。
フードバンクを通して、①生活基盤が悪化した人々が若年層でも増えて、どの世代でもコロナ禍を契機にいっそう生活困窮が増していること。とりわけ、ひとり親世帯での困窮度合いが高いこと。②生活苦で先行きの見通しが立たず、精神的苦痛や不安を感じていることがより鮮明になっていること。③生活の糧が絶たれた時のセーフティーネット・生活保障制度の重要性が増していることが、見えてきました。
コロナ危機で困っている人たちの、生活支援と生活再建へ少しでも役に立てる社会連帯の取り組みとして継続していくと同時に、「共助」だけでなく「公助」の更なる拡充も求めて行きたいと思います。
皆さんのさらなるご協力をよろしくお願いいたします。
2021年10月27日
西淀川区フードバンク実行委員会