本当に不眠症?
不眠症とは、不眠が「①適切な環境下でも起こり」「②夜間の不眠により日中の生活の質が低下している」場合に診断され、治療が検討されます。
ですので、例えばTVを点けたままだったり、夏でエアコンが効いてない(①適切な環境下でない)場合の不眠は不眠症とは言いません。
また、眠れなくても日中しんどくない(②日中の生活の質が低下していない)場合も不眠症とは言わず、多くは「体が必要としている睡眠時間と寝たい時間のギャップ」が原因です。
とくに高齢者では必要とする睡眠時間が生理的に減少するため、若い頃の習慣のまま早寝していると睡眠の質が低下します。この場合「就寝時間は決めず眠たくなったら寝る、その代わり起床時間は決めておく」ことがコツです。
最近、睡眠薬には様々な危ない副作用があることが分かってきました。不眠症でないただの「不眠」に薬は必要ありません。
内科 鈴木 医師