健康と全身麻酔
今までに全身麻酔で手術を受けたという方は多くいるでしょう。その時のことをどれほど覚えているでしょうか。
現代の医療では患者さんに行う行為全てに関して丁寧に説明を行います。ただ全身麻酔に関しては分からない、難しそうという印象を持つ方も多いと思います。
ここ数十年の間に全身麻酔はより安全に、より確実なものに進化しました。具体的には、麻酔に用いる薬の改良、あるいは全身麻酔中のモニター管理です。現在の麻酔薬は十時間を超える手術の後でも、わずか十分でその眠りから覚まします。手術中、あるいは手術後の鎮痛方法も様々な方法が用いられています。手術中に患者さんにつけるたくさんのモニター類は、全身麻酔中でも安全な状態でいられることを保証してくれています。
ガンの手術や骨折の手術。私たちが健康に長生きするのになくてはならないものです。そして、それらを全身麻酔は縁の下で支えてくれているのです。
西淀病院 内科医師 松田 逸