不眠症について
私は今、吹田市の相川診療所で所長をしています。
不眠は、訴えの中でも多いものです。
不眠症とは、「適切な環境にも関わらず、入眠や睡眠の維持が困難となり、その結果日中の活動に支障をきたすこと」となっています。
周囲がうるさい、明るいなどで眠れない場合は、眠れる環境にすることが大切です。
スマホの画面を遅くまで見ない、コーヒーなどカフェインの含まれるものを遅い時間に口にしない、など気をつけましょう。
次に「日中の活動に支障をきたすこと」ですが、年齢を重ねると必要な睡眠時間は短くなります。なので、昼間に眠くならなければ必要な睡眠は取れているといえます。
環境を整えても不眠で困る場合は、薬を使って睡眠を助けます。以前よく処方されていたベンゾジアゼピン系(トリアゾラム=商品名ハルシオン、ブロチゾラム=レンドルミン、エチゾラム=デパスなど)は、高齢の方での転倒や、依存性があるとされており、できればより安全な薬に切り替えましょう。
(公財)淀川勤労者厚生協会副理事長・医師
大島民旗