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新たな国民病「慢性腎臓病」について

 

 みなさんは「慢性腎臓病( CKD: Chronic kidney disease)」という言葉をご存知でしょうか。CKDは、①蛋白尿などの腎臓の異常、②腎臓のはたらき(eGFR)が60%未満まで低下、のいずれかまたは両方が、3か月以上続いていることをいいます。

 

 腎臓の病気というと珍しいイメージがあるかもしれませんが、日本では約1330万人(成人の約8人に1人)のCKD患者がいるとされ、新たな国民病といわれています。

 

 腎臓の機能は一度下がると改善することは少なく、進行すると末期腎不全という状態になり①週3回4〜5時間病院で治療を行う血液透析 ②お腹に液を出し入れする腹膜透析 ③腎移植のいずれかをしなければ生命を維持できなくなります。

 

 CKDは、高血圧や糖尿病などいわゆる生活習慣病に合併することが多いです。CKDの進展予防には、早期発見・早期介入することが重要なので、定期検診で尿たんぱくや高血圧、糖尿病、eGFRの低下などを指摘された場合は、はやめに受診をご検討ください。

 

内科 川崎 医師