腸内細菌を育てよう
私たちの体は、約60兆個の細胞からできています。大腸の中にはそれよりも多い約100兆個の腸内細菌が住んでいて、その重さは 1,5㎏ もあります!
腸内細菌は環境によって変化し、そのバランスの乱れが肥満・2型糖尿病や動脈硬化など、多くの病気の原因になっていることがわかっています。
脂質の多い食事によって腸内細菌のバランスが崩れ、太りやすく血糖が上がりやすくなりますが、運動によって腸内細菌が変化し、インスリンが効きやすくなることや、長生きの方の腸内細菌は病原性細菌を防ぎ、健康長寿と関係していることも示されています。
腸内細菌が食物繊維を分解し作られる短鎖脂肪酸は、腸内環境を改善します。
水溶性食物繊維(海藻・きのこ類や里芋、果物のペクチンなど)やオリゴ糖(大豆、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、アスパラガスなど)を多く含む、短鎖脂肪酸を増やす食品は腸内細菌のエサとなるので、十分にとって腸内細菌を育てましょう。
西淀病院 内科 村瀬 医師