
オール地域で いのち守るたたかいを
全国の病院で看護師の離職が…
2024年 医療・介護・障害の報酬改定で、淀協は たいへん大きな影響を受けています。
西淀病院は、看護体制を患者さん7人に1人から 10人に1人に減らす、診療報酬上の病棟機能変更をせざるを得ませんでした。診療報酬で低い点数となり収入は減りましたが、受け入れる患者さんや治療の中身が変わったわけではなく、ケアする手や目が減ったのです。現場は、これまで以上に目まぐるしく忙しくなりました。西淀病院だけでなく、全国の病院で看護師の離職が起こっています。
介護事業所の倒産は過去最多に
介護は、従来から報酬が低く、低賃金、人手不足の中、ケア労働者の犠牲の上に事業を成り立たせている事業所が多数です。報酬引き下げの結果、昨年度過去最多の172件の倒産が全国で発生しました。
全国の民医連の中でも、資金ショートし倒産のおそれがある事業所も出てきています。これは私たち民医連だけの問題ではなく、あらゆる医療機関、介護、障害事業所の問題です。
私たちは地域の事業所と繋がり声を上げようと「オール地域でのたたかい」「ナースアクション」「介護ウェーブ」のとりくみをすすめています。診療報酬の再改定を求めて、近隣の他医療機関を訪問し現状を共有し、請願署名を国会に届けています。
行動すれば流れが変わる
看護師確保の問題では、看護を目指す人が授業料の高さで看護師を諦めなくてすむよう、看護学校を高等教育無償化の対象にするよう陳情を繰り返してきました。その結果、2026年度からの無償化検討がされるようになり、行動すれば流れが変わると感じています。今国会では「高額療養費の負担上限引き上げ」を見送りさせることが出来ました。
さらに「医療費4兆円削減」の検討がされています。これが実行されれば、まさに「医療崩壊」が引き起こされます。地域の皆さんと一緒に「いのちを守るたたかい」をすすめていきたいと思います。
西淀病院 看護部長 小玉裕加子