
「飲み込みにくい、むせやすい」と感じたら…
嚥下(えんげ) について
嚥下とは、口に入れた食べ物や飲み物を噛み砕き、唾液と混ぜて飲み込みやすい塊(食塊) にし、ゴクンと食道から胃へと送り込む一連の動作のことです。
ご飯を食べた時やお薬を飲んだ時にむせたりすることはありませんか?加齢や病気によってうまくできなくなることもあり、これを嚥下障害といいます。
時々薬の副作用として起こることがあります。抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬などは、筋弛緩作用があるため、嚥下関連の筋肉も弛緩してしまい嚥下障害を起こすことがあります。
また、一部の風邪薬や抗アレルギー薬、胃薬などに含まれる抗コリンと言われる成分が、口の渇きを引き起こし、唾液の分泌を減らすことで、嚥下を困難にすることがあります。
新しい薬を飲み始めた際、いつもと違って食事中にむせやすさ、飲み込みにくさを感じたり、また口腔内の乾燥により、食事をおいしく食べることができなくなったなどがあれば、いつでも薬剤師に相談してください。
そよかぜ薬局 薬剤師 山口 温美
(健康の友2025年9月号)