かゆみについて
かゆみは「ひっ掻きたくなるような不快な感覚」と定義されますが、実は、かゆみは体(カラダ)を守る防衛反応のひとつです。
皮膚の表面が外界から刺激を受け、体の中で生じたアレルギー反応によってかゆみをひき起こす物質(ヒスタミン等)が放出されると、神経線維の末端部分がこれらの刺激を受け取り、その情報を脳へ伝え、脳が「かゆみ」として認識します。
かゆいところを掻くと一時的に「気持ちいい」と感じます。しかし掻き過ぎると、皮膚を傷つけ、湿疹などの皮膚のトラブルが悪化するだけでなく、わずかな刺激にも反応してかゆみが起こりやすくなる「かゆみの悪循環」を発症します。
また、体の中から水分が外に逃げてしまい、皮膚から水分が失われることで乾燥肌になります。ヘパリン・尿素・セラミドなどが配合された保湿剤を用いたりして、皮膚の乾燥を防ぐことが非常に大切です。かゆみの原因はアレルギーだけではなく、他の病気からくるもの、精神的なもの、薬の副作用など様々なため、長引く場合は医師・薬剤師にご相談ください。
あおぞら薬局淡路店 薬剤師 伊戸 郷美
(健康の友2023年4月号)