なぜ抗生物質は飲み切る必要があるのか?
感染症にかかった場合に処方されることが多い薬の一つに抗生物質があります。
病院や薬局で「抗生物質は飲み切ってくださいね」と言われたことはありませんか?
症状がおさまったら、もう飲まなくてもいいのでは?と思う人もいるかもしれません。
でも、例え症状が良くなっても、体内には原因となった菌が残っている可能性があります。それなのに服用をやめてしまうと、再び菌が増殖し、症状がぶり返してしまう恐れがあるのです。
また、抗生物質を飲むのを途中でやめたり、飲んだり飲まなかったりの不適切な飲み方をすると、菌の中で抵抗性を示すもの(薬剤耐性菌)が出現し、抗生物質が効きにくくなってしまいます。そのため、抗生物質は指示された服用量通りにきちんと服用し、最後まで飲み切りましょう。
ただ、副作用が出た場合は中止することもあります。薬が合わなくて蕁麻疹が出た場合などは、すぐに服用を中止して受診しましょう。
あおぞら薬局 薬剤師 加藤 智絵
(健康の友2022年11月号)