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口の中で溶ける薬(口腔内崩壊錠)の話

 

 口腔内崩壊錠という薬の形があるのをご存知ですか?

 口腔内崩壊錠とは、ラムネのように口の中で溶け、水なしでも飲める錠剤のことです。

 

 従来より販売されている錠剤・カプセルは、コップ1杯程度の水(ぬるま湯)で服用する必要がありますが、口腔内崩壊錠は、だ液や少量の水で速やかに溶けるので、小児や高齢者、飲み込む力の弱い方でも飲みやすくなっています。

 また、水分制限されている方、認知症で固形の薬を異物と思い吐き出す方、お薬を飲むのに介助が必要な方等、お薬が飲みにくい方の負担を軽減できる利点があります。

 

 欠点は、普通の錠剤に比べ、壊れやすい・湿気に弱い・一包化(飲む時間ごとに薬をまとめてパックする)に不向き、また、全ての薬に口腔内崩壊錠はありません。

 更に、寝たきりの患者さん等、寝たままの状態では服用できません。体を少し起こして服用する必要があります。お薬の服用でお困りの方は、かかりつけ薬局にご相談ください。

 

あおぞら薬局 薬剤師 藤戸幸子
(健康の友2021年10月号)