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薬剤師の一口アドバイス

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「血圧が高くなければ、薬をやめてもいいですか?」

 

 暑い時期は血圧が低めとなり、もう大丈夫かな? と思うことがあるかもしれませんね。夏は血管もゆるみ気味となり、血圧が上りにくくなることはあります。しかし、血圧を下げる薬は自己判断で中止せず、必ず主治医に相談してください。中止する場合も数日から数週間かけて徐々に減量する必要があるからです。

 

 薬をやめることで血圧が上がる以外にも症状がでることがあります。狭心症、不整脈などが誘発されることがあり、心臓や脳血管疾患があればより注意が必要です。これ以外にも、降圧剤を続けることで脳卒中が40%、冠動脈疾患で20%の発症を低下させることが示されています。

 

 また、腎機能が低下すると機能を維持するために血圧を上げようとするのですが、それがまた腎臓を悪くするという悪循環となります。降圧剤で血圧をコントロールすると、腎障害の悪化を遅らせる結果も出ています。就寝中に下がるべき血圧が高いこともありますので、起床時の血圧を測る必要性もあります。自宅血圧を測る時間帯も主治医とよく相談してください。

 

もえぎ薬局 薬剤師 上野ひとみ
(健康の友2018年9月号)