「認知症」
認知症とは、脳の病変によって記憶力・判断力などの知的機能に障害が起こり日常生活に支障をきたす状態をいいます。「名前が出てこない」「ど忘れが多くなる」といった物忘れは、誰でも歳をとれば経験します。
加齢による物忘れが「体験したことの一部を忘れている」「忘れたことを自覚している」のに対して、認知症による物忘れは「体験したこと自体を忘れている」「忘れたことを自覚していない」といった違いがあります。
現在、日本では認知症に対してドネペジル・メマンチン・ガランタミンという飲み薬と、リバスチグミンという貼り薬の4種類が発売されています。どの薬も「認知症を治す」ことはできませんが「認知症の進行を抑える」ことができます。
つまり認知症の初期の段階で飲み始めて、認知症が悪化するのを防ぐことが大切です。またお薬を途中でやめてしまうと急激な症状の進行を起こす可能性があり、継続することが重要です。ご自身やご家族で気になることがあれば、早めに医療機関を受診しましょう。
あおぞら薬局淡路店 薬剤師 藤田真美
(健康の友2018年3月号)