お知らせ

大阪府民の皆さんへ

医療は限界を超えています。みなさんとみなさんの大切な人を守るために

感染しない・させない行動に踏み切ってください

 

 

2021年4月21日


大阪民主医療機関連合会会長 大島 民旗 
耳原総合病院病院長 河原林 正敏
西淀病院病院長 福島 啓  
コープおおさか病院院長 西上 喜房 
東大阪生協病院院長 橘田 亜由美

 

 

大阪府民と通勤等で大阪に普段来られている皆さん

 

 大阪の新型コロナウイルス感染症患者数は毎日1000人を超え過去最悪の流行となっています。大阪府はようやく緊急事態宣言の発出要請をしましたが、医療の現場はすでに第3波の時とは比べ物にならない、最悪の状況です。私たちの事業所では、『両側に肺炎があり入院治療が必要な人が自宅待機となり意識がなくなる寸前となっていた』『保健所からの連絡が来ない』『救急搬送先がなく消防署で一晩過ごすことになった』などの、いのちを守れない状況が発生しています。

 

 調子が悪ければ病院にかかれる、動けないほどしんどくなれば救急車を呼べば病院に運んでくれる、というあたりまえの医療が保障できなくなっています。私たちも最大限努力をしていますが、医師看護師や入院ベッドはすぐに増やせるものでなく、1日に診察できる患者さん、病院に入院できる患者さんの数には限界があり、もうそれを超えてしまっています。また、変異株はより早く重症化しやすく年齢層も若い傾向があり、30代で人工呼吸管理になる人も発生しています。「コロナはただの風邪」なんてとんでもない話で、お父さんお母さん世代の何人かがこのウイルスによって命を奪われるのです。

 

 今の状況を招いた原因は、吉村大阪府知事が緊急事態宣言解除を前倒しし、変異株の脅威が伝わっていたにもかかわらず一気に自粛を緩めたことにあると私たちは考えています。また保健所がパンク状態なのも、政策の責任です。

 

 そんな中、感染者をこれ以上増やさない、増加に歯止めをかける行動を府民と大阪府に普段通勤等で来られている皆さんにお願いします。どうか、普段一緒に住んでいる人以外との会食は時間帯関係なく避けてください。どうか、マスクを外した状態では人と話をしないでください。手指消毒を徹底してください。どうか、事業所の方は、在宅ワークへの移行を職場で進めてください。

 そのことを、自分の周りの一人でも多くの人にお願いしてください。このウイルスを抑え込むことは、皆さん一人一人の行動にかかっています。そして、多くの人の行動が変われば、抑え込むことは可能です。

 

 私たちも日々目の前の患者さんの診療に全力を尽くします。困ったことがあれば、私たちに迷わず相談してください。私たちは大阪府はじめ自治体に対して、コロナ対策と生活に困る人への保障に全力を挙げるよう、要望を繰り返しています。コロナでの犠牲者を、一人でも減らしましょう。

 

最後にマスコミの方へ

 

 私たちの現場からの発信を、強いメッセージを添えて報道してください。命を守るかどうかに、政治的中立はありません。どれだけこの第4波での犠牲者を少なくできるかは、報道に関わる皆さんにもかかっていることを強くお願いします。